成層圏の夜明け
2007年7月12日

 成田からアメリカへ向かうフライトはどこの航空会社も大体夕方に成田を出発する。そして離陸して1時間もすると食事が始まり 気がつくと外は夜になっている。食事が終わると窓の遮光スライドを降ろし室内灯が消され映画が始まる。そして到着2時間くらい 前までそれが続く。アメリカへ向かうフライトは地球の自転と同じ方向へ飛ぶので早く日が暮れてすぐに夜が明ける。私は乗り物に 乗るときはいつも景色を楽しめる窓側に席を取る。成田からアメリカ西海岸へ飛ぶフライトは殆どの時間海の上を飛ぶため地上の 景色を見ることは出来ないが、それでも私は時々遮光スライドを上げて星を見たり月を見たり、何かUFOでも見えないか探してみたり して、長いフライト時間をすごしている。
 到着の3〜4時間くらい前になると夜が明けだす。いつも気になっていたのが、夜が明ける時はいつも水平線の上に斜めに線を 引いたように上が明るく下が暗くなり、その角度が少しずつ低くなり明るい空が広がっていつの間にか朝の明るい空になっている。 驚くほどの景色ではないのだが、地上では見ることが無い景色なので不思議だった。地上で夜明けに南や北の方角をみても このように斜めに明るい空と暗い空の境界が見える事は無い。高度1万メートルを飛行するフライトならではの夜明けである。


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