ロサンゼルスから北へ100マイルほど、シエラネバダ山脈の南の端あたりにLake Isaberaという人造湖があります。 その北の畔の町KernvilleにあるKern Vally Airpotに着陸した時の映像です。上空の天気は普通でしたが狭い谷間にある滑走路 では強い風が吹いていました。しかも風向きが定まらず右から吹いていたかと思うと左から吹いたり。しかもウィンソックは 真横にパンパンに張っていました。それがクルクルと向きを変えるのですからたまりません。私は着陸を諦めようかと思いましたが、 私の前に2機クラシックなタイプの単発エンジンの飛行機が着陸していくのを見て自分にも出来るだろうと続いて降りていきました。 ダウンウィンドに入りベースターン、そしてファイナルまでは順調でした。滑走路が近づくにつれ風が強くなり機体はガタガタと 揺れ機首の向きも定まらないほどでした。そして着陸寸前スロットルをアイドルにしてタッチダウンをしようとした時、右あから 横風を受けたのでヨークを右に切ると直ぐに左から強い横風を受けた。すぐにヨークを左に切るも気体はスルスルと右に流され 機体の中心線は滑走路の路肩にはみ出ていきました。直ぐにフルスロットルでゴーアラウンドを試みましたがこのとき正直もう 駄目だと思いました。路肩に着陸した自分の姿が一瞬頭をよぎりました。おそらくタイヤは地面すれすれだったと思います。 スロットルを前に押したままじっとこらえているとなんとか期待は上昇を始め二回目はなんとか着陸できました。この後レンタカー を借りて近くの河原の露天風呂へ行ったのですが到着するまで着陸の時の恐怖で暫く手足の震えが止まりませんでした。