アメリカ温泉紀行




プエルテシトス・ホットスプリング
メキシコ、バハカリフォルニア州
 アメリカ西海岸を南に下って行くと、メキシコ国境を越えた辺りを付け根にして細長いバハ・カリフォルニア半島が南に伸びている。 半島の長さは日本の本州にも匹敵するが、その殆どは荒涼とした砂漠の様な大地で、全く手付かずの状態である。 道路はほんの一部しか舗装されておらず、奥地では山賊が出没する所も有る。バハ・カリフォルニア半島と大陸の間には、 細長いカリフォルニア湾が挟まれている。

 サンディエゴから軽飛行機で約2時間半、カリフォルニア湾沿いで一番大きな町サンフェリペに着く。陸路だと5時間はかかる。 サンフェリペで入国手続きと給油を済まし、更に1時間ほど海岸沿いに南に飛び、漸くプエルテシトスに到着。車だとサンフェリペ から舗装の殆ど剥がれた道を3時間は走らねばならない。

 プエルテシトスはフェンスで囲まれたゲートのあるコミュニティーで、リタイアしたアメリカ人の住む家や別荘が並び、 海岸には水洗トイレ付きのキャンプ場もある。その別荘地を通り抜け、カリフォルニア湾に面した磯に天然の露天風呂がある。 波打ち際の岩の隙間から温泉が湧いており、周辺には硫黄の臭いが立ち込めている。湧き出たお湯は海の方へ段々と流れ落ち ながら、岩の間に幾つかの湯船を作っている。一番上の源泉の有る湯船の温度が一番熱く、下に行くに従って少しずつ 温くなり、一番下の湯船は海水と混じってぬるま湯になる。この露天風呂は満ち潮になると完全に海に水没してしまうので、 行く時は事前に潮見表で干潮の時間を調べなければいけない。
砂地の滑走路

 プエルテシトスのエアストリップ。ランウェイエンドにランナップ用のコンクリートのスポットが有るだけで、後はコブシ大の石ころが転がるフワフワの砂地。
温泉への道

 この舗装の全く無い砂利道を5分ほど歩いて温泉の有る磯へ行く。
温泉の門

 この門の向こう側の磯の波打ち際に温泉が湧いている。
源泉のある湯船

 一番上の源泉のある湯船。この湯船も満潮時には完全に水没してしまう。
2番目の湯船

 源泉のある湯船から流れ込む次の湯船。この湯船が一番良い湯加減だった。
一番下の湯船

 一番海に近い湯船。ちょっと潮が満ちてくると直ぐに水没してしまい、殆ど海水になってしまう。魚の泳ぐ珍しい湯船。
キャンプサイト

 椰子の木の葉っぱで葺いた屋根の下にピクニックテーブルがあり、手前にテントを張って泊れる。向こう側は白い砂のプライベートビーチ。$5くらいで屋根の上のタンクにシャワーの水を入れてくれる。
プエルテシトスの家

 この辺に建っている典型的な家。太陽電池と貯水槽は必需品。
プエルテシトス鳥瞰

 手前右手の少し弓なりに引っ込んだ磯に温泉が湧いている。左手の入り江の奥のビーチ沿いにキャンプサイトが有る。

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