Rime Ice
2003年5月3日

 Mohave砂漠の北の端に位置するInyokern(IYK)を南へ向かって飛び立ち、雲の下を潜ってMOAを出ると直ぐに、Joshua Approachに コンタクト。IFRクリアランスを貰って上昇を開始、程なく雲の中に突入し9,000ftで巡航。辺りは一面モコモコとした雲が立って おり、まるで雲の林を掻き分ける様に飛んでいた。時折背の高い雲に入り数分間のIMCを何度か経験した。砂漠上空だからか、 数分毎にアップドラフトとダウンドラフトが繰り返され、高度を維持するのが大変だった。

何度目かのIMCの後、雲を抜けると同乗者が「アイシングだ!」と叫んだ。翼を見るとリーディングエッジに写真のような氷が 張り付いていた。冷たい機体に雨が当たって急激に凍り付いて出来るRime Iceである。これは翼の断面形を変えてしまい、 重量増加によって飛行機の操縦性能を低下させてしまい非常に危険な現象である。

運良く地上が見えていたので我々はすぐさまIFRをキャンセルして最寄のLancastrer FoxにDivertした。この日はアイシングと ダウンドラフトがひどくてMohave砂漠とLAの平野の間にある山脈を越える事が出来ず、結局Home Baseに帰ることは出来なかった。


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