モハベの地上絵
2003年5月31日

 南米ペルーのナスカ砂漠に書かれた地上絵は有名だが、ここカリフォルニアのモハベ砂漠にも地上絵が存在した。平坦な ドライレイクのレイクベッドに書かれた、空からしか見えない不思議な地上絵。まるで滑走路の様なこの幾何学模様は一体 何なのだろうか?

なーんちゃって(古すぎる!)、これはエドワーズ空軍基地の横のRoger Lakeというドライレイクに書かれた滑走路である。 その昔、第二次大戦直後からアメリカ空軍は超音速ジェット機の開発を始めた。超音速の世界は未経験の領域だった為、 実験機は考えうる全ての事態に備えて頑丈に作られた。また、離着陸にどれだけの距離が必要か分からなかったのと、 墜落の可能性が非常に高かった為、実験には平坦で広大な土地が必要だった。そして実験基地の候補地として一年中晴天が続く このモハべ砂漠の広大なドライレイクのレイクベッド(乾燥して底が露出した湖)に白羽の矢が立ったのだった。エドワーズには 全米の有名なテストパイロット達が集まり、まるでじゃじゃ馬のような試作機を飛ばし、だれが最初に音速の壁を破るか腕を 競ったのだった。現在でもこのエリアでは様々な航空機のテストが行われており、スピンや爆撃など目的別に場所が決められている。

このドライレイクの西岸にテストパイロット達の巣であるエドワーズ空軍基地がある。スペースシャトルの着陸にも使われる メインベースのRwy22/04は長さ15,000ftもある。因みにLAXで一番長いRwy25Rが12,000ftである。この日も見た事の無い真っ白な 大型機がゆっくりとエドワーズの滑走路に着陸していた。


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