創業300年の老舗
平成20年2月9日

 イギリスで有名な食べ物と言えばフィッシュアンドチップスとローストビーフ。高校だったか予備校だったか覚えていないが、 英語の先生がやたらと「イギリスの食事は美味しくない。ローストビーフが有名だが全然美味しくない。」と言っていた。20年前に ロンドンを訪れたときにローストビーフを食べた記憶が無いのだが、何を食べても美味しくなかったという記憶だけははっきりと 残っていた。この老舗は雰囲気も良く食べ始めるまでそのことをすっかり忘れていた。ここ数年アメリカのローストビーフに慣れて いたので、その柔らかくジューシーなイメージのままイギリスのローストビーフを食べてしまったのが間違いだった。肉はスジが硬 かったがソースは美味しかった。写真はナイトモードで長時間露出しているので明るく写っているが、実際にはとても薄暗くて メニューを読むのも大変なくらいだった。私たちのテーブルはかなり傾いていて、上においてあるものが少しずつ左前の角に向かって 滑っていった。平たいお皿に溜まったソースも偏ってあと少しでこぼれそうになっていた。床にはおが屑のようなものが撒かれていて、 木のような香りが漂っていた。この店は創業から300年以上たつ老舗との事。300年前と言えば日本は江戸時代の前半である。江戸時代 にも同じテーブルで食事をした人がいたかと思うとなんとも不思議な気持ちになる。


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