地上の楽園
平成20年6月24日

 中国折江省の省都杭州はその昔南宋の時代は首都でもあった。町の西に西湖があり湖畔は何処へ行ってもとても景色が良い。 今から800年ほど前にイタリアの商人マルコポーロもこの町を訪れたことがあり、その美しさに「地上の楽園」と言ったとか。 中国の都市には珍しくとても清潔な町で、湖畔の景観地区では常に清掃員がゴミ拾いをしており、ベンチで寛いでいると何処から とも無く現れて落ちているゴミを拾っては消えていく。湖に浮いている枯葉さえ拾っていた。今まで北京、南京、上海を訪れ たが、どこも共通して言えるのが埃っぽい事で埃が地面に溜まっていたり宙に舞っていたり、南京は外で息をするのも嫌なくらい。 北京の人々は往来の人ごみの中はもちろん地下鉄の中でさえ所かまわずタンを吐くし、上海の古い建物が残るエリアはまるで 早朝の歌舞伎町のように生ゴミの汁が流れたような跡が異臭を放っている所もある。しかし、この杭州は他と違ってとても清潔で、 私は中国へ来て初めてここなら住むことが出来ると思った。

 写真は西湖に作られた人工の堤防「白提」という有名な観光名所。西湖の東側から見る景色は山を背景に美しい自然の景色だが、 西側から見るとこ後ろに高層ビルが並ぶ町が見えとても都会的な景色を楽しめる。杭州はまるで芦ノ湖の湖畔に東京の丸の内が あるような町だった。


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