2日目(6月30日)

Start of Leg
Route Map
第2レッグ
出発地点 到着地点
空港名 :セントジョージ
ID :SGU
クラス :G
:セントジョージ
:ユタ
空港名 :オグデン-ヒンクリー
ID :OGD
クラス :D
:オグデン
:ユタ
距離 :269NM
時間 :2.6時間
 
St. George
セントジョージの町
セントジョージ空港出発

 丁度スカイウェストの定期便が出発するところで、ターミナルから旅客機に乗り込む人たちがエプロン出てきていました。天気は快晴、フライトプランは既に作ってあったので、プリフライトを済ませると私達は次の目的地、 ユタ州のオグデンへ向かって早々に出発した。

 セントジョージ空港をRwy16からLeft X-wind Depertureで離陸。先ずはHwy15に沿って北東へ向かって進路を取る。天気は良いしSGUにはVORも有るので何も問題なくスタート。 私はセントジョージの町を眺めながら巡航高度へ向かって上昇していった。
Silver Lake
遠くに見える白い所がシルバーレイク


 セントジョージには何度か来た事が有ったが、ここよりも北へ行くのは初めてだった。飛び上がってからその事に気が付き少し緊張した。それはどちらかと言うとワクワクする気持ちの様な心地よい緊張感だった。 Hyw15に沿って暫くすると左手に壁の様な高い山がそびえていた。V8からV235に乗り換えNAVをOZNからCDCに切り替え、まずは最初のチェックポイントのシーダーシティーを目指す。

シーダーシティー・リージョナル空港は滑走路が2本交差した特徴のある空港だったので、上空から見て直ぐに分かった。FSSもありクラスGながら上空から見ても立派な空港に見えた。 この辺りを飛ぶのは初めてだったが、天気はとてもよく遠くまで見渡せたし、万が一迷っても最悪Hwy15に沿っていけばソルトレークシティーに辿り着けるという安心感があったので、 フライトプランもファイルせず、フライトフォロウィングも受けずに完全なVFRで飛んでいた。

 次のチェックポイントはミルフォード(MLF)。順調に飛んでいたのだが、自分の腹の具合がおかしくなって来た。急激に痛みが下腹部を襲ってきた。どうやらホテルの朝食で飲んだ牛乳が腸の活動を 活発化させてしまったようだ。先の長いXCだったし、位置的にはもうMFLの直ぐそばのはずだったので、CDCには引き返さずにMFLに着陸してトイレを済ませることにした。 私は定期的に襲ってくる苦しさに時折叫び声を上げながら、前方に見える小さな町の中に滑走路が無いか必死で探した。しかしこういうときに限ってなかなか見つけられない。 漸く町の向こう側の砂漠の中に一本の滑走をを見つけた。そしてダウンウィンドに入ってFBOを探したが小さなプレハブの小屋が建っているだけだった。上空から観察した限りでは 恐らくここには人気の無いハンガーがあるだけで、トイレなど無いのではないかという感じだった。「次の空港デルタまではあと1時間はかかる、どうしよう・・・」結局、おなかの具合も収まりつつあったので、 もう少し我慢して飛ぶことにした。空港のエリアには誰も飛んでいない様子だったので、私はダウンウィンドからベースにターンする事無くそのまま北へ飛び去って行った。

 チャートを見ると左手に大きなシルバーレイクというドライレイクがあるはずだった。探してみると小高い山脈の影に隠れて南北に長く白いレイクベッド(干上がって露出した湖底)が広がっているのが見えた。 そして、デルタを過ぎると地上には赤茶けた砂獏が広がっていた。上空から見ると幻想的な文様が広がっていたのでビデオのズームを使って見てみたらそれは砂丘だった。
MLF
ようやく視界に入ったMLFの滑走路
abeam MLF
ダウンウィンドからFBOを探す
dunes
砂の吹き溜まりの様に見る砂丘
Salt Lake
南側からグレートソルトレイクを望む
グレートソルトレイク

 結局、MFLを通過した後、おなかの具合が再び悪くなる事は無く、DTAを通過して真っ直ぐ次の目的地オグデンを目指した。ソルトレイクに近づくにつれて地表の標高も段々高くなってきた。 そしてちょっとした山脈を越えると目の前に大きな湖が見えた。グレートソルトレイクだ。
Salt field
ソルトレイクの水を引いて作った様々な色の付いた塩田

 この辺りに大きな空港はソルトレイクシティー国際空港(SLC)かオグデン(OGD)しかなく、ちょっとお昼のお弁当を食べるのにクラスBの国際空港に降りるのは面倒だったので、 クラスB空港訪問の楽しみは帰りに取っておく事にして今回はオグデンを目指した。V257を北上しSLCのMode−Cの手前でアプローチにコンタクト。10,500ftで上を通過して クラスBのエアスペースを避けて通る予定だったが、SLCは国際線だけでなく国内線も沢山飛ぶとても繁忙なハブ空港なので、安全をみてこのエリアだけはフライトフォロイングを受けることにした。

 グレートソルトレイクはその名のとおりとても大きく、湖岸はいたる所で塩が固まって白くなっていた。それは湖と呼ぶには大きすぎるくらいで、地上6,000ft以上の上空から眺めても向こう岸が 何処あるのか分からないくらいだった。

 Tooele Valley上空を通過し、湖の上を真っ直ぐ北上した。ATCの指示に従って徐々に高度を降ろして行った。アプローチはSLCから頻繁に離発着する旅客機を捌くのに大忙しだった。 暫くするとATCから東の方向へ進路を変える様に指示が有った。そして「空港が見えるか?」と聞かれたが、目の前にはごく普通の原っぱが広がっているだけで、空港らしき施設は何一つ目に入らなかった。 「見えない」と返事をするとATCから訝られ、チャートを見ると確かにもう直ぐ目の前に空港がある筈だった。
oguden city
5NMに近づいてもOGDがなかなか視認できない
Rwy7 OGD
やっとの事で滑走路にアラインしたのだが・・・
final
Turning final Rwy16
OGD aft ldg
無事OGDに着陸、トランジェントへタクシー
オグデン空港到着

 湖岸を過ぎ陸地の上空に入ってもまだ空港を視認する事が出来なかった。高度は7,500ft位だったが地上高は3,000ftくらいしかない。そして結局空港を視認する事無くOGDのクラスD エアスペースに入り管制はSLCアプローチからOGDのタワーに渡された。

 ATCによれば先客が一機着陸しようとしているようだった。私は焦る気持ちを落ち着けてじっくりと周囲を見渡した。そして漸く滑走路を発見、「Runway insight!!」と大きな声でタワーに告げた。 目の前に見えている滑走路が管制塔から着陸許可の下りたRwy16と信じて疑わなかった。ATCを聞いている限り前の機は丁度ファイナルに入り正に着陸しようとしてるはずだった。管制塔から 「前の機が見えるか?」と聞かれ「見えない、探している」と答えていたが、目の前に滑走路が見えてもそこに着陸しようとしているはずの機体は見えなかった。

OGD towers
OGDのターミナルに並ぶ旧タワーと新タワー
 これはおかしいと思いフライトガイドで滑走路のレイアウトを調べていたら、管制塔が「どこへ行くつもりだ?」と聞いてきた。同時に自分が間違った滑走路に向かっている事に気が付き、 着陸すべき滑走路があるであろう方向を見るともう一本の滑走路が見え、丁度一機着陸しようとしているのが目に入った。そして「Ryw16に着陸するつもりだ、前の機も視認した」と管制塔に告げ 大きく機首を左へ向けた。なんと私は着陸すべきRwy16と直交するRwy7にアプローチをしていたのだった。

 無事Rwy16に着陸し管制塔の指示に従ってトランジェントパーキングへタクシー。ターミナルに立つ新旧2本のタワーが迎えてくれた。そしてそのまま真っ直ぐ進み、ターミナルに一番近い所に駐機した。
End of Leg

On Field
Old Tower
旧タワーが上に建つ立つターミナルビル
オグデン空港  OGD

ターミナルビル: ユタ州唯一のクラスD空港、Ogden-Hinckley空港。8,000ft級1本と5,000ft級2本、合計3本の滑走路と管制塔を持ち、定期便も飛ぶ立派なリージョナル空港である。 エプロン側からターミナルに入るとホールになっていて、左手にはソファーやテーブルが置いてあり、寛げるようになっていた。右手にはイスとテーブルが並び食事が出来るようになっていた。 正面の玄関へ続く通路の左手にはレンタカー会社のカウンターがあり、右手にはカウンターバーがある。私達はカウンターで飲み物とちょっとした食べ物を注文して席に着き、今朝ホテルで握ってきたオニギリを食べた。

FBO: オグデンにはOgden Jet Center & Spectra Sonics AviationとGreat Western Jet Centerの二つのFBOがある。 田舎の空港だと大抵到着するとFollow Meのカートで自分のFBOまで案内したり、スポットに止めると直ぐに誰かしらやって来て「どの位の滞在か?給油するか?」と聞かれるのだが、 ここは珍しく誰も出てこなかった。とても忙しそうな空港には見えないし、随分と商売っ気の無いFBOだなと思いつつ、自分からFBOに行って給油の依頼をしてきた。
Silver Lake
Great Western Jet Center
Silver Lake
フライトプランニングルームに置かれた気象情報の端末
Silver Lake
壁にはお決まりの継ぎ接ぎ巨大セクショナルチャート
 

Silver Lake
FBOの壁に貼ってあったOGDの衛星写真
Silver Lake
こんな飛行機で遊んでいる人が羨ましい
Silver Lake
バーにたむろする飛行機乗りたち
On Field

Start of Leg
Route Map
第3レッグ
出発地点 到着地点
空港名 :オグデン―ヒンクリー
ID :OGD
クラス :D
:オグデン
:ユタ
空港名 :ウェスト・イエローストーン
ID :WYS
クラス :G
:ウェスト・イエローストーン
:モンタナ
距離 :234NM
時間 :2.1時間
 
OGD aerial
オグデン空港鳥瞰
オグデン・ヒンクリー空港出発

 ターミナルのラウンジで昼食を食べながら窓の外の愛機を見ていたが、いつまで経っても給油をしてくれる様子が無かった。食事もトイレも済ませ準備万端整い、いざ出発しようと機体まで行って燃料 タンクを調べてみたらまだ給油されていなかった。FBOまで歩いていってカウンターの中にいた兄ちゃんに時間が無いから直ぐに給油してくれと告げると、やっとトラックを回して給油してくれた。

 この日のオグデンはとても天気がよくトラフィックも少なかったので、事前にフライトプランは立てていたがファイルせずFSSに天気も聞かずに、ちょっと近所へひとっ飛び感覚で出発した。 グランドにコンタクトすると着陸した時と同じRwy16をアサインされた。お昼ごはんを食べている時に上空で遊んでいた第2次大戦時代の戦闘機も、プリフライトをしている時に地上に戻ってきていたので、 出発時に空港周辺には一機も飛んでいなかった。

 Rwy16は5,000ft以上の長い滑走路だったが、標高が約4,500ftと高く、真夏で気温も上がっており、デンシティーアルチチュードも高くなっていた。子供二人とは言え4人乗って荷物も満載、 ちょっと心配だったがとりあえず滑走路へ向かった。そしてランナップを済ませてタワーをコールして離陸した。オグデン空港の直ぐ南隣にはHill空軍基地の空港がある。二つのクラスDエアスペースは 重なりあって雪ダルマの様な形になっており、Rwy16から真っ直ぐ離陸すると3〜4NMでHill空軍基地のエアスペースに入ってしまう。Rwy16はRight Trafficだが、 North Bound DepartureをリクエストしたらLeft Downwind Departureをアサインされた。

 真夏のソルトレイクではデンシティーアルティチュードが高くなるので、離陸時にミクスチャーを少し薄めにすると聞いたが、加減が分からなかったので取り敢えずフルリッチで離陸した。 助走を始めると直ぐに加速が鈍いのを体感した。エアスピードはなかなか上がらず、5,300ftの滑走路をフルに使って十分に加速してからやっと離陸。なかなか高度が上がらず ストールウォーニングホーンをプープー鳴らしながらゆっくりとアップウィンドを登っていると、目の前にHill空軍基地の滑走路が見えてきた。このままでは空軍基地のエアスペースに入ってしまうというのに、 まだ300AGLにも達していなかった。するとタワーが痺れを切らして「隣のエアスペースに入らないよう早くターンしろ」と言ってきた。下にはまだ手の届きそうな所に建物が見えていたが、 私は恐る恐る左へターンしていった。漸くダウンウィンドに入って真っ直ぐ飛びながら高度を稼いでいると、今度は目の前に壁の様な山が迫ってきた。NAVをチェックして最初のチェックポイントMLD VOR を確認し左へ15度程コースを変えた。そして巡航高度8,500ftを目指し、塩だらけのBear River Bayの上を北北西に向いながら徐々に高度を上げていった。
OGD upwind
Rwy16 upwind OGD。目の前に空軍基地が迫っている
OGD mountain
Rwy16から北へ出発すると今度は山が迫ってくる
MBC
OGDの直ぐ北隣にあるBrigham City空港とHwy15
Salt Lake
塩だらけのBear River Wildlife Refuge
MLD aerial
農道と見分けがつかず見つけるのが大変だったMLD
PIH aerial
湖の手前にPocatello Reg(PIH)空港が見えている
 左手にBear River National Wildlife Refugeを見ながら飛んでいると、右手にBrigham City空港が見えた。その直ぐ横を走っている道路はHwy15だ。 このハイウェイがサンディエゴの自宅の横のハイウェイからずっと繋がっていると考えるとなんだか不思議だった。考えてみたらサンデェイゴからずっとHwy15に沿って飛んできた、そしてこれからイエローストーンの 手前までずっとHwy15沿いに飛び続けるのだ。

 山岳地帯の谷間に広がる単調な田園風景を右手に見ながら飛んでいるうちにユタ州からアイダホ州に入った。DMEによればもう直ぐMLD VORまでもう直ぐだった。 チャートによれば直ぐ右手にMalada(MDL)空港が見えるはずだった。しかし、幾ら探しても不規則に四角く区切られた農場が広がっているだけで何処にも空港らしき施設を見つける事が出来なかった。 漸く「あれかな?」と思う滑走路を見つけたが確信が持てなかった。なぜならチャートにはMLDはビーコンと給油が出来る空港のマークが書かれていたが、見つけたのはどう見ても滑走路だけのエアストリップだったからだ。 しかし、フライトガイドを見たら地上の設備のレイアウトはとてもシンプルに描かれていて、見えている空港とそっくりだったので、ようやくそれがMLDだと信じる事が出来た。

 MLDを過ぎると次のチェックポイントPIHを目指した。Pocatello Regional空港(PIH)は湖の畔にあったので、湖との位置関係からその場所を推測する事が出来、見つけるのは簡単だった。 PIHを通過してV21に沿って016に進路を取ると、そこから先は地平線まで単調な平野が続いていた。平野の真ん中を蛇行した川が流れ、その川に沿って真っ直ぐ道路が続いていた。その川は イエローストーンまで続くSnake Riverで、川沿いの道路はHwy15である。アイダホ州の空を飛ぶのは今回が初めてだ。アイダホに入ると砂漠ばかりのユタとは打って変わって、 地上には緑の豊かな農地が広がっていた。

 Hwy15に沿って10NM〜20NM毎に点々と小さな空港が散らばっていた。その中でIdaho Falls(IDA)はクラスDで定期便の出入りするちょっとした空港だった。周りは地平線まで 農場の広がる、ビル一つ無い田舎だが、ATCを聞いていると旅客機が一機飛んでいた。ふと東の方を見ると頂上に雪を抱いたグランドティトンの山脈が見えていた。西を見るとグリーンと茶色の 不規則なマス目状に塗り分けられた大地が地平線まで続いていた。
IDA aerial
定期便も飛ぶ割と大きなIdaho Falls(IDA)空港。
Snake River
イエローストーン国立公園まで続くSnake River
Grand Teton NP
東に雪を抱いたグランドティトンの山脈が見えていた
 IDAを過ぎてV365をウェスト・イエローストーン方面へ向かって飛んでいると次第にIDA VORの電波が入りにくくなってきた。WYS手前の最後のStanford空港を過ぎるとVORの信号は 大分弱くなり使い物にならなくなった。ここから先WYSまではVORは無く、NAVの施設はTargyというNDBが有るだけだった。一応ADFでTargyを探そうとしたが、普段使い慣れない計器なので、 いましち信用できず結局パイロテージのみでWYSを目指した。Stanford空港を過ぎてから暫くは目印が無くて不安だったが、Hwy20が見えて一安心。地上に見える道を頼りにWYSへ向かった。
WYS
漸く彼方にウェストイエローストーン空港が見えた
Straight-in Rwy1 WYS
Rwy1 WYS にストレートインでアプローチしたが・・・
Base Rwy19 WYS
Turning base, Rwy19, WYS
WYS final
Rwy19 final, WYS とても風が強かった
ウェスト・イエローストーン空港到着

 Hwy20号に沿って北上し、Island Park Reservoirを見つけて自分の位置を確認。お天気がよく視界はとてもクリアだったが、見知らぬ土地でしかも周囲に小さなエアストリップすら 無かったのでとても心細かった。深い森に覆われた丘陵地帯を越えると、漸く遠くにWYSが見えNAVもWYSのILSを受信できるようになった。ついにイエローストーンまで来たのだ。私は空港目指して 一直線に飛び続け、ちょっと遠いけどそろそろトラフィックに無線で呼びかけておいた方が良いかなというところへ来たので、真正面に見えているRwy01に着陸する旨を無線で送信した。

 すると、我々と同時に空港の東の方からKingairがWYSにアプローチしていたらしく、Unicomを呼び出しアクティブランウェイや気象情報を聞きだした。そのUnicomの回答を聞いて 私は風向きとは反対にアプローチしていた事に気がついた。私はRwy01に着陸すべく既に高度も下げ始めていたが、急遽横っ飛びするようにLeft Downwind Rwy19にコースを変えた。 最初Kingairは私達よりも遠くにいたが、あっという間にトラフィックパターンに近づき、直接ベースレッグに入っていった。
windsock
真横にピンと張ったウィンソック



 Unicomの情報によればWYSにはかなり強い風が吹いているようだった。私達もRwy19のDownwindに入る前から大きな揺れに見舞われていた。先頬Unicomと話していた Kingairが無事着陸したのを無線で聞き、私もベースにターンした。時折物凄い勢いで機体が揺れとても不安定だったので少し早めのエアスピードでアプローチした。あまりの揺れの強さに 久しぶりに着陸が怖いと思った程だった。

 少しばかりハードランディングになりながらも怖さを乗り越えて無事着陸。トランジェントに止まって飛行機から降りると荷物が飛ばされそうな突風が吹いていた。滑走路の向こう側にウィンソック が立っていたので見てみると、真横にピンと張っていた。ともあれ、なんとか無事に目的地のウェスト・イエローストーンに到着できた。
End of Leg

On Field
Terminal Entrance
このエントランスが迎えてくれる
ウェスト・イエローストーン空港  WYS

 トランジェントで機体をタイダウンしているとFBOのおじさんがカートに乗ってやってきた。二人乗りの小さなカートだったので、私達の荷物は荷台から溢れてバッグがはみ出していた。座席が一人分しか 空いていなかったので、子供二人をFBOまで乗せて行ってもらった。

ターミナルビル: 建物は古くて如何にも田舎の空港といった感じ。旅客機の乗客が乗り降りするエリアはセキュリティーの為にちゃんとフェンスで仕切られていた。ターミナルを挟んで 北側のエプロンが軽飛行機用となっており南側のエプロンには先ほどのキングエアーやサイテーションなどの自家用ジェットが止まっていた。この日はアメリカの建国記念日の連休とあって、 思ったより多くの機体が止まっていた。

FBO: FBOの入り口に置いてあった荷物を拾ってターミナルのビルのドアを開けると目の前にFBOのカウンターがあった。左手はFBOのオフィスとなっており、机の上にASOSの モニターの様な機械が置いてあった。WYSにはFBOはYellowstone Aviation一つしかない。私はFBOのカウンターで数日滞在する旨と、直ぐに燃料を満タンにしておくよう頼むと ロビーを挟んで反対側のレンタカーのカウンターへ向かった。

 レンタカーのカウンターには誰もおらず、カウンターの上に置いてあった電話の横に「用事のある人はここに電話して下さい」と書かれており、そこに電話すると「直ぐ行くので待ってろ」と言われた。 私達は暫くロビーで待っていた。係りの人が来て手続きを済ませ空港のターミナルを出た。ビルの右手に駐車場がありそこで車を拾って荷物を積み込み町へ向かって出発。今回の車は99年式の トーラスだった。

WYS terminal
エプロンから見たターミナルビル
WYS apron
広々としたエプロン。
WYS cart
このカートでターミナルまで乗せて行ってくれる
 

WYS FBO
WYS唯一のFBO、イエローストーンアビエーション
WYS robby
定期便を待つためのターミナルビルのロビー
WYS sign
空港入り口の角に立っている看板

 広大なイエローストーン国立公園には東西南北4つ玄関口がある。その中でウェスト・イエローストーンの町が最も大きく便利そうで、空港の設備も考慮して滞在地としてここを選んだ。もっと観光地化された 空港かと思っていたら、意外とシンプルで古びた空港だったが、必要なものは一通りそろっており不便は無かった。
On Field

Sight seeing 
Main street
土産物屋の並ぶメインストリート
ウェストイエローストンの町

 KWYSでレンタカーを借り、先ずはホテルを目指した。空港の道路から出て林の中の真っ直ぐな道を暫く走ると10分もしないうちに ウェストイエローストンの町に着いた。目抜き通りに土産物屋が並び、その周りにホテルやレストランの並ぶ通りが2〜3本ある小さな町だ。 今回は長期滞在なので費用を抑えるため全米チェーンの安モーテル、Days Innに宿泊した。
Horse
町を一周する観光馬車の発着所


 この町はどちらかというと冬の方がメインのシーズンらしく、 どこのホテルもスキー宿のような雰囲気を醸しだしていた。私達が泊ったDays Innも、どこかスキー宿の様な感じがした。しかし安モーテルの割りに 設備は充実していて、ウォータースライダー付きの室内温水プールもあった。

 チェックインを済ましてもまだ日暮れまで時間が有ったが、二日間のフライトで疲れていたので、この日は国立公園には行かず、馬車で町を巡ったり 土産物屋を冷やかしたりしてウェストイエローストンの町をぶらつくだけにした。

 

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